宮城県登米市・栗原市旅行(2016/07/10-07/11)

廃線を求めて、宮城県登米市栗原市あたりに行ってきたのだ。

今週は夏休みでした。
廃線旅行は、1年半前の下津井電鉄跡以来です。

今回訪れたのは、2007年に廃止された「くりはら田園鉄道線」の跡です。
開業から廃線にいたるまでの経緯はWikipediaにということで…
https://ja.wikipedia.org/wiki/くりはら田園鉄道

スタートのJR石越駅(こちらは現役)です。

ここから枝分かれする形で、線路が田園風景を東から西に貫いています。
電車を降りてすぐ線路跡が見つかるので、これまでになく見つけやすく、とても楽でした。
線路沿いをひたすら歩いていきます。

いつものように田園と廃線です。夏らしいですね。


くりでん跡の特徴は、この線路の端です。

踏切のあったところを見てみると、端がゴムタイヤで覆われており、鉄パイプの柵が立っています。
アスファルトできちんと塗り固められおり、他で見るような「中途半端にレールが埋まっている感じ」はありません。


最初に見つけた駅の跡は「荒町駅」、ただし駅舎などは残っていません。

遠くでひまわりがこちらを見ていました。

線路・バラスト・枕木ともにとても保存状態がよいです。
まるで手入れされているような…?(この秘密はあとで解ける)

ところどころに、腕木式信号が残っています。
というか、どの信号も、その近くに人がパラソルを構えて座っています。


はじめは自分と同じような廃線愛好家の人たちかと思ったのですが、違うようで(この秘密はあとで解ける)

しばらく歩くと、若柳駅という大きめの駅跡が見つかります。

こういう石碑は、物語を感じさせてくれてとてもいいですね。

駅には車両がちらほら止まっています。
当時のまま、きれいに保存されているようですね。すてきです。

と思いきや…


この日は、なんと体験乗車会が開かれていました。
何やら「発車1分前」とかいう声が聞こえます。
家族連れや鉄道ファンらしき人々が車両に乗っていきます。
なんとも粋なイベントです。

主催は地元栗原市の企画部企画課です。
廃止後の鉄道に乗った経験がなかったので、思わず乗ってしまいました。


200円。安い。
昔ながらの硬券です。


当時の気動車が、この若柳駅跡からおよそ900メートルの区間を往復します。
線路が現役と見まごうほどきれいだったのも、腕木式信号の踏切に人が常駐していたのも
この体験乗車会のためだったようです。


この若柳駅でのイベント、実は毎月かなりの頻度で開催されているようで。
http://www.kuriharacity.jp/index.cfm/1,23147,26,html
まったく知らずに行ったので、かなりテンション上がりました。

近くに車両がいるので写真撮りまくりです。



そしてファン垂涎の車止め至近距離撮影です。
線路の終わりは美しい。



このあと、体力が続くまで歩いてみようかなと思い立ち、
東北新幹線とくりでん跡が交差するところまで歩いてみました。

現在と過去が交差しています。


徒歩で片道2時間半、往復で合計5時間とスケールの大きい散歩です。
「これ日が落ちる前に宿につくのか?」というあの不安感を久々に味わいました。


なお、翌日は日本三景のひとつ松島へ。
かき丼を食べたり牛タンを食べたり、おいしい旅行でした。



おつかれさまでした。

北海道(函館・木古内)旅行(2014/08/17 - 08/19)

廃線を求めて、北海道の函館市木古内町あたりに行ってきたのだ。
移動は陸路です。(東京→新青森→[青函トンネル]→函館)

天気が良くなくて、写真がちょっと微妙ですが…。


(1) 函館・五稜郭公園


初めての北海道です。
函館はいかにも観光地という感じで、外国人観光客がたくさんいました。


あいにくの雨でしたが。


着いてさっそく、海鮮丼と函館塩ラーメンです。
海沿いの観光地は、見栄えのする食べ物や土産物が多いですね。


あとはかわいい市電(路面電車)に乗って、五稜郭公園をぶらぶらしたり。
路面電車いいな! 普段から乗りたいです。



(2) 2014年5月に廃線となった、JR江差線 木古内江差 ルート


メインイベントです。
JR江差線はかつて函館から江差までを結んでいましたが、木古内江差 間は2014年5月に廃線となりました。
現在、この区間には代替バス(約1時間半)が走っています。

今回は徒歩とこの代替バスを使って、終点の江差駅跡まで行ってきました。


スタート地点・木古内駅の付近。
生きている線路と廃線の分かれ道です。


ほどなく、使用停止の踏切があらわれます。



北海道は広い。雷が鳴っていて、怖かったです。


最初の廃駅跡を発見。渡島鶴岡駅です。



近くには、境内を路線が走る寺院があります。
封鎖されていないので、まるで現役のよう。


かつての鶴岡小学校。閉校になっていました。


だんだん道が怪しくなってきました。
牛やダチョウが飼育されています。



怖いです。バスに乗ります。


このバス(撮り忘れましたが)はなかなか面白いです。
終点の江差まで1時間半と長いので、途中、湯ノ岱駅(跡)で5分ほど休憩時間をとります。



上ノ国駅(跡)で降りて、江差駅(跡)まで歩くことにしました。

上ノ国駅の建物には商工会館が入っているので、さびしい感じはありません。


しかし、ホームはだいぶ草におおわれています。
生活の中に溶け込んでいる姿に、物語を感じます。


そしてものすごく歩いたあと、ようやく江差駅に到着です。
雨は降るし距離はあるしで、途中泣きそうでした。



「ありがとう」の看板がかけられ、役目を終えた感じがくっきりでした。
そもそも街の中心地からだいぶ遠いところにあるため、まあ運命だったのかなという気がします。







おまけ。江差駅の最寄りのバス停。
ストーブが渋いです。



(3) 北海道新幹線(2015年予定)

ところで、今回訪れた木古内は、2015年開業予定の北海道新幹線の通過駅となるようです。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/skt/


木古内駅に貼ってあったチラシ。


建設中の線路。巨大な構造物だけがある景色は、ちょっと怖いです。


北海道新幹線? 東京にいると、聞いたことのない話題です。
と言っても、今のスーパー白鳥が新幹線に置き換わるぐらいの話のようですが。
居酒屋の店員さんも、これには期待していると話していました。


という感じで、天気の悪さも相まって、とても廃線巡りにぴったりの物悲しい(←喜んでいる)旅行になりました。
北海道、また行ってみたいです。
次はその新幹線に乗れるかな。

徳島・兵庫旅行(2014/04/30 - 05/02)

廃線を求めて、兵庫県加古川市三木市あたりに行ってきたのだ。
ついでに心のふるさと徳島にも寄ってみたのだ。


(1)眉山に登ってみた


大きな地図で見る

3年も住んでいたのに、今まで登ったことがなかったので。


登りはロープウェイで。怖い。

でも頂上からの景色は素敵です。
新しく橋ができたなあとか、あの辺に住んでいたのかなあとか。
風が涼しくて、花がたくさん咲いていて、とても居心地が良かったです。



そして下りは徒歩で。
頑張ってみたのが軽く間違い(笑)でした。
夕方だったのですが、これは夜になって遭難するパターンだな・・・と。
何度か辞世の句を読みかけました。

前日の雨で足場が悪く、何度も転びそうになりながらざくざく降りていきます。

途中ですれ違った人に「これ歩いて上まで行けますか?」と聞かれたので、
そしらぬ顔で「はい、行けますよ」と答えたりしました。
あの軽装で、ちゃんとあの道を登れたのか・・・?

地上に着いて一安心。低い山だけど、充実した時間でした。


その後は思い出の(特に観光ポイントでもなんでもない)ルートを通ったり、
思い出の(ものすごく日常感のある)うどんを食べたり。
懐かしさをかみしめながらその日は眠りました。


(2)三木鉄道三木線の廃線・廃駅

姫路に宿をとって、恒例の廃線巡りです。


大きな地図で見る


三木鉄道三木線

三木線(みきせん)は、兵庫県加古川市厄神駅から兵庫県三木市の三木駅までを結んでいた三木鉄道鉄道路線である。2008年4月1日に廃止された。

線路と並行して広めの県道が通っているので、特に迷うこともなく歩けました。
廃止になって若いのですが、特に始点のJR厄神駅からしばらく、線路は完全に撤去されています。

ところどころに見つかる過去の遺物。


役目を終えた橋。まるで遺跡のよう。


そして終点の三木駅跡に近づいたころ、急にあらわれた別所駅跡。
真新しい記念碑のほかは、当時のまま残っています。



駅から伸びる、不自然に途切れた線路。


そして次の高木駅跡も、なんとか残っています。
こちらはほどよく滅びていました。


終点の三木駅跡は、三木鉄道記念公園として保存されています。


車止め。

線路だったものが白く伸びていきます。

ここから先は立ち入り禁止。生と死の境目です。


おつかれさまでした。


和歌山旅行〜おかわり〜(2013/08/14 - 2013/08/16)

夏休みに和歌山を再訪問してきたのだ。
これほどたくさん歩いたのは久しぶりです。


ルート


(1)有田鉄道線の廃線跡

大きな地図で見る
有田鉄道線は、かつて藤並駅と金屋口駅を結んでいた5km強の私鉄です。
人やみかん(有田みかん)をのせて運んでいた鉄道ですが、2002年にその役目を終えました。
廃止後ほどなくレールは撤去され、現在、線路のあったところはサイクリングロード・遊歩道となっています。


かつて線路が敷かれていたことを証明する、直線とゆるやかなカーブ。
とにかく人がいない。化物語に出てくる町のような景色。


駅のホームがあったところは、そのままの形で残っています。
これは田殿口駅。

続いて下津野駅。

駅舎やプレート、運賃表が残る御霊駅。白色が美しい。




レールがなくても、遺構に触れることができるのはやはり楽しいですね。


そして旧終点の金屋口駅周辺は、有田川町鉄道交流館となっています。
(あいにく、この日は定休日だったのですが)


なぜか北海道を走っていたSLがお出迎え。

交流館と、その奥に保管されているかつての車両。
紀州鉄道の旧デザイン車(緑と白)もいました。



終点だった金屋口駅と、隣り合う有田鉄道本社。





駅前はシャッター街になっていました。


(2)紀州鉄道西御坊駅〜旧日高川駅)再訪
2009年探訪時と同じルートです。懐かしい。

大きな地図で見る
町に同化してしまったレールも、

あの橋の跡も、

もう使われなくなった踏切も、


いつもの「立ち入り禁止」も(壊れた気がしますが)、

かつての日高川駅ホーム跡もそのままでした。

現役部分を走る車両は、現在は新デザインのみになっています。


そして大通りを渡って、細い路地を抜けて、防潮林を越えて海へ。



この煙樹ヶ浜と周辺は、煙樹海岸県立自然公園に指定されています。
砂浜ではなく小石の浜辺なので遊泳には不適ですが、波の音がとてもきれいです。


おつかれさまでした。また来たいなぁ。

福岡旅行(2013/05/04 - 2013/05/05)

廃線を求めて福岡旅行に行ってきたのだ。
今回は新幹線で一本。しかし遠い。。。
品川 − [東海道・山陽新幹線] − 博多
しかも到着してみると、博多どんたくの日なのでした。(見てないけど)


(1) 志免駅跡と志免炭鉱

博多からそう遠くないところにある志免(しめ)鉄道公園は、
かつて志免駅という名の駅でした。
約28年前の1985年、勝田線廃止とともにその役目を終え、
現在は公園として保存・公開されています。

腕木式信号と踏切警報機

踏める線路は踏む主義

線路の端。この世界の終りのような気がして不思議。


つづいて近くの志免炭鉱跡へ。
この志免鉱業所竪坑櫓は、どうしても若いうちに見ておきたかった建物でした。
独特の構造と古びたコンクリートが美しい。

戦前からあった炭鉱ですが、戦後しばらくして閉山となりました。
2009年より、国の重要文化財となっています。

周囲は子供たちのための公園となっており、
親子連れでにぎわっていました。
まるで子供たちを見守る巨神兵のようないでたち(ナウシカ見てないけど)。

地元の人にとっては日常の光景なのですね。うらやましい。


(2) 西戸崎駅〜海岸〜フェリーで博多へ

その後、海を見に西戸崎へ。

夕方の海はとてもさわやかできれいでした。

ここからは、博多方面および志賀島(金印出土で有名な)方面に
フェリーが航行しています。
時間も遅いので、宿のある博多までフェリーで帰ってみました。
15分程度でしたが、なかなか快適でした。
志賀島も行きたかったな。。。

おつかれさまでした。


福岡は、都会の近くにこういったスポットがたくさんあって
とてもよい町ですね。
離れた駅まで出ても電車の本数が多いし、終電も遅くまであるし。


(3) おまけ:上山田線

時間があったので、飯塚駅からのびる上山田線跡を少しだけ見学。
まちがって、原田駅経由で行こうとしてしまったので
記念写真。
ホームは、木のいいにおいがしました。

というわけで飯塚駅
少しだけ、草原に溶け込んだ線路が見えます。